楽しいドラフトを作ろう! 第一回:俺達は麻薬密売人

みなさんこんにちは、えると申します。

アドカレにこの手の記事を寄稿するかちょっと悩んでたんですが一瞬で埋まったので考えなくてよくなりましたね!(白目)

今回は普段のガンマン記事ではなく、ふるよににおけるキューブドラフト、その中でもキューブの作成についての記事を書かせていただきます。3-4回の連載で終わると良いなぁ……。

キューブドラフトについての説明は割愛させていただきます。興味のある方ははじめてでも全然歓迎しますのでドラフト卓、参加してみてね!!!

 

ではまずキューブについて語る前に、ふるよにをやっていて何が楽しいのか、について考えていきましょう。

 

・自ライフ1、焦燥からの底力で逆転勝利。

・相手が自信満々で振ってきた居合に雅打ちで打消し。

・殲滅ノ影で相手のリソースを6破壊。

・ウパどれで相手のやる気まで凍結させる。

 

このような体験を楽しいと思ったことはないでしょうか。これらの体験には共通点があります。そう、脳の動きです。強い動き、強いカード、成功体験が脳内で快楽物質の分泌を促し、結果として気持ち良さ、楽しさとなっているのです。

つまり楽しいキューブとは、プレイヤーの脳内に快楽物質をドバドバ送り付けることの出来るキューブである、と言い換えることができます。まるで麻薬のように脳にすっと入っていく気持ちのいいキューブを目指すべきですね。

 

ここからが本題なのですが、そんな麻薬のようなキューブはどのような条件が必要なのか。人によって答えは違うと思いますが当ブログではこう定義づけします。

 

1.通常のふるよにでは味わうことの出来ない新鮮な体験。

2.ピック段階で色んなカードが欲しくなる強い戦略性。

3.大きなストレスとなる要因の排除。

4.ゲームバランスの取れたカードリスト。

 

この4つの条件を満たしたキューブを用意してプレイヤーに遊ばせたとき、哀れなプレイヤー達は自分の脳からとめどなく分泌される快楽物質に溺れ、ドラフト無しには生きていくことができなくなるのです。ではこの4つの条件はどのようにして満たされるのでしょうか。

 

1.新鮮な体験。

これは簡単です。ドラフトというルールは既に通常のふるよにとは違ったルールで新鮮なのですから。でもちょっと待ってください。本当にそれで満足していいんですか?

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こんなカード、使ってみたくないですか?

これは大袈裟な例になりますが、折角のドラフトルール、通常では使えない札を入れてみるのはどうでしょうか。例えばこんなカードです。

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わぁ強い。こんなカード、使ってみたいって思いませんか?

 

これが新鮮な体験への一つ目のアプローチです。そして新鮮な体験を強く味わう方法はこれだけではありません。例えばこのような。

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こんなカード、有りましたよね。これに特化したカードプール、やってみたいと思いませんか?普段はあまり見ないようなカードが花形になれる、これもドラフトルールの醍醐味ですね。このように、ある一つのテーマに沿ってキューブを作成するのも面白いアプローチになると言えるでしょう。

 

2.ピック段階で迷えるリスト。

 

突然ですが質問です。以下の3枚、あなたならどれをピックしますか?

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人によって答えが違うとは思いませんか?ちなみに僕ならカードリスト次第ではありますが多分スカーレットイマジンを取ります。ですが以下の3枚ならどうでしょう。

 

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ほとんど全ての人が脇斬りを選択するかと思います。

 

後者のようなカード1枚1枚のパワーが大きく違うようなリストを作ってしまうと、当たり外れをお祈りするくじ引きのようなゲーム性になってしまいます。せっかくキューブを作るのなら、カード1枚1枚に魅力を感じてもらえるようなカードリストにすることを心掛けると良いでしょう。全部原初札とか。

 

3.ストレスの排除。

ふるよには対戦ゲームですので、ある程度のストレスが発生することは仕方のない事です。ですがそれにも限度があります。例えば相手が先攻1ターン目にこのようなカードを使って来たらあなたはどんな気持ちになるでしょうか。

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僕ならキレます。強いカードを入れるのはより強い快楽を得るために好ましい事なのですが、桜花決闘が始まる前に勝負が決まってしまうようなカードを入れるのは好ましくないでしょう。また、カードプールに対応が多すぎる、攻撃が少なすぎる……といった状況だと、お互いの攻撃が全くライフに通らずゲームが停滞します。ゲームを健全に進められるカードプールにする、というのもキューブの作者の役割です。

 

※数枚でコンボが成立して強力になるものはピックの戦略性がより増すことになり素晴らしいでしょう。壬蔓+はらりゆきなどはその好例です。

 

4.ゲームバランス。

これは難しいように感じますが実は3番を修正していると勝手にある程度是正されている場合が多いです。ドラフトというルールの特性上全員が同じカードプールを分割して使用するので、プレイヤー間の格差がないからですね。ですがカードパワーが明らかに飛びぬけて高い、いわゆるボムカードが1枚だけある。や、特定の戦略をとることに成功した場合、他のすべてのデッキタイプに優位が付く。のような状態になってしまうとピックが終了した段階でプレイヤー間格差が起きてしまう可能性が高いです。何かバランス悪いなー?と思ったらその辺りを集中的に見てみるといいかもしれません。

 

ここで第一回は終了とさせていただきます。ここまで長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。

次回第二回は、実際に自分が作成したキューブを基に具体的にどのような思考に基づいてキューブを作成すればいいのか、について語る予定です。良ければ次回もお付き合いください。

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